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日々の萌えなどつらつらと。
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借り暮らしのアリエッテイを見てきました。
久々の映画でした。いつぶりなんだろう。
最後に見たのはなんだったかしら。

まあ思い出せないくらい昔ということですね。

歩いて三十分くらいのところで映画が見れるので、
水曜日だし(笑)そろそろ終わってしまうだろうし、と
見てきました。
初回8時半って書いてありましたが
どんな人が見に行くのかしら……。
その映画館が入っているショッピングセンターは
開店が九時だったと思うのだけれど。
……ま、いいや。
自分は二回目の13時半の回(最終)で見てきました。
最近自分で音楽のMIXをするようになったせいか、
色んな音が聞こえるようになったのですが、
映画の音響って本当に凄いですね。
さすがプロの仕事だなあ、と妙な感心をしてしまいました。
スピーカーもいいなあ。
やっぱりスピーカーやヘッドフォンいいの欲しいなあ。
いいヘッドフォンで聴くと自分がMIXしたやつ結構酷いかもしれないし。
……話が脱線しましたね。
ネタバレというか、感想は折りたたみます。
あんまりいい感想ではありません。

拍手[0回]



ドキュメンタリーで見ていたので監督が宮崎監督から、
米林氏に変わったのは知っていました。
監督が変わる、というのはこういうことなんだ、
とはっきりと思い知りました。
絵の作り方、話の流れ、全部変わるんですね。
同じスタッフで作っているのに。
ちょっとびっくりしました。

米林監督がやりたかったことはストレートに伝わってきたので
そういう意味では成功なんだと思います。
でも自分が見たかったジブリの映画、ではない気がしました。
別につまらなかった、とかではないのですけれど。
ストーリーとしてはシンプルで潔い感じ。
やりたいことをストレートに。
それは成功しているのですが。

うーん。原案の宮崎監督がやりたかったことと、
米林監督がやりたかったことが、
『別々』に成立してしまって、
まとまっているのに混ざりきっていない気がしました。
かといって分離しているわけでもなく。
でも混然一体に出来るほど他の要素もなく。
それが少し惜しいな、と思ってしまいましたね。
あと二つくらい要素があったりすれば、
気にならなかったのかもしれないけれど、
素材がシンプルで、きっちり最後まで書いてしまったゆえに、
混ざっていないのが気になる、というか。

そう、ジブリの映画にしては最後まで完走しているんです。

でもそれゆえに最後まで混ざりきらなかったのが気になったのかも。
宮崎監督は人間から物を拝借して知恵を働かせて生きる小人の暮らしを
イキイキと、そして先がないかもしれないという儚さを
描きたかったんでしょう。
米林監督はアリエッティと翔の恋を描きたかった。
どっちかに絞れば、とは言いません。

そして乖離していくというのに、絵があります。
ジブリの人物画の作画、と背景画。
どちらもジブリらしさを極めきっていると思います。
けれど今回、のっぺりしてしまっている(と感じる)人物と、
遠景を描いているゆえにざっくりと荒く塗られた(と感じる)背景に
どうも違和感を感じてしまいました。
なんというか合っていないのです。(苦笑)
背景の細やかさに人物が負けてしまっているように感じるんです。
アリエッティがちいさいのでどうしても絵が引き気味で、
ちいさい人物に対し、雄大に見える背景。
……もう少しなんとかならなかったのかと思ってしまいます。
もう少し人物に寄って、背景を大きく描いてみる、
下からの煽りのパースとか。
よくあるたばこの箱との比較のように、雑貨とアリエッティの
大きさの対比がわかるような絵がもう少しあれば、
とても劇的だったと思うのですが。
例えるならアリエッティの作画はトムとジェリーのような感じです。
あれはトムとジェリーにあわせて線が少なく、
色が薄めにデフォルメされた背景だからいいのであって、
重厚に塗られた背景で例えばトムとジェリーが走り回ったら
明らかに変です。
そういう感じの違和感を感じてしまいました。
きっと動かしたくて、人物のディテールを簡素化したのでしょうが、
少し簡略化しすぎたのではないでしょうか。
もっと動き回って欲しかったですね。
でも確かに抑えた動きの中にアリエッティの切なさが伝わってきて
それはすごく良かったのですが。
……今なんか違和感がわかった気がします。


『動』を表現したい脚本で、『静』の演出をしてしまったのかも。


なんかそう考えるとふに落ちる気がします。
今思うと宮崎監督の映画は走り出すような勢いが
あったんですね。
同じ作画レベルで演出の違うものを見ると、
それがいっそう際立つ感じがします。
あと寂しかったのは、
折角ふたりは淡い恋のような感情を抱いたのに、
出会えた喜び、とかが無いんですね。
それが少し物足りない原因かも。
むう。

音楽と音響は文句なしです。
文句なしすぎて地上波で見るのがとても恐ろしいです。
全然べつなものになりそう。(苦笑)
主題歌も良かったです。
外国の女の子がしたったらずに歌っているのが可愛かったです。

悪くは無いのですが、ちょっと残念でした。
でも米林監督の次回作は見てみたいです。

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